18 4.対策事業の紹介 4-1 土砂災害対策事業 東京都建設局河川部関連の対策事業は、砂防3法(地すべり等防止法、急傾斜地の崩 壊による災害の防止に関する法律、砂防法)に従い「地すべり」「急傾斜地」「土石流」 に分類して調査、対策を行っている。対策としては、法律に従い災害危険箇所を指定し、 一定の開発を制限するとともに対策工事を行っている。また、災害危険箇所は概ね5年 に一度の調査を実施している。ここでは、それぞれの対策事例を紹介する。 (1)地すべり対策の事例 平成 13 年9月 10 日に台風 15 号による連続雨 量 584mm の集中豪雨により、西多摩郡檜原村上 元郷において地すべり災害が発生した。この斜面 は、以前より地すべりがみられ、平成元年に地す べり防止区域に指定後、対策工事を実施していた が、台風 15 号により災害が発生し、さらに現地 調査により今後被害が予想される箇所がみられた (写真1参照)。 写真1 斜面全景と被害想定図