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<相撲部屋の所在地と角界の隆盛>
現在、相撲部屋の多くが東京都内に居をか
まえている。中でも墨田区にはその半数近く
が集中している。回向院の境内に国技館が開
館して以来、「相撲の中心は両国にあり」 の
傾向が続く証である。
日本相撲協会のデータによれば、協会に所
属する力士は総勢707名を数えるが(H21/6/29
現在で集計)、東京都出身力士は49名と最も多い。その一方で、か
つて第58代横綱千代の富士を輩出し相撲王国とまで言われた北海
道出身の力士は今や19名(15位)とBest10から大きく後退したほか、
小錦や曙、武蔵丸を排出したハワイ勢に至ってはもはや力士が存
在しない状態が続いている。
これに変わって角界を席巻
しているのがモンゴル勢で
ある。朝青龍、白鵬の両横
綱に加え、大関日馬富士な
ど、幕内力士は10名を数え
る。時代はまさにモンゴル
勢に傾きつつある。日本人
力士の今後の巻き返しに期
待がかかるところだ。
2-4 下町の伝統工芸
13)14)
伝統工芸とは:日本の伝統的な技術を基礎に、現代生活に即した作品を創造し、新し
い伝統を築くことをめざす工芸。また、その作品。天然素材を用いた手作りを本旨とす
る。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形など多くの分野がある(大辞林より)。
(1)伝統工芸の歴史
江戸時代の初期、徳川幕府は多くの職人を全国から呼び寄せ、江戸の下町に職人町をつ
くり手工業を発展させた。これが江戸における手工業の始まりである。その後、消費生活
の発達につれて職種は細分化するが、この時代を通して多種多様な生産活動が行われた。
時代が江戸から明治に変わると、明治維新に端を発する産業構造の転換や西洋化の波
などにより、これらの手工業は時代の波に取り残されて徐々に衰退していった。しかし
ながらその一方で、技術と伝統は脈々と受け継がれ、現在では「伝統工芸」として再評
価されており、匠が作り出す作品は芸術作品としての評価も高くなっている。
表2 相撲部屋の所在地
都道府県 都 下
東京都 42 墨田区 19
千葉県 4 江東区 7
埼玉県 3 江戸川区 4
茨城県 1 荒川区 2
神奈川県 1 足立区 2
合 計 52 杉並区 2
台東区 1
大田区 1
葛飾区 1
中央区 1
中野区 1
練馬区 1
合 計 42
表3 力士の出身地Best10(H21/6/29現在)
幕内 十両 幕下 三段目 序二段 序ノ口 合計
東京都 0 2 8 14 19 6 49
大阪府 1 0 8 13 19 4 45
愛知県 1 2 5 11 15 9 43
鹿児島県 0 1 2 15 14 6 38
モンゴル 10 4 13 4 3 0 34
福岡県 2 2 6 10 9 4 33
兵庫県 0 0 4 8 13 4 29
青森県 4 5 4 7 6 1 27
茨城県 2 0 3 10 11 0 26
千葉県 1 1 4 8 8 4 26