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4-7 立川駅 ~ 3線が乗り入れる大型分岐駅 ~
国立駅(H=約81m)を出ると、東中野駅から続く21.7kmの直線区間の終着点、新宿以西最
大にして3線が乗り入れるJCT、立川駅(H=約95m)へと至ります。
1)8)13)
(1)駅概要
1)
立川駅の歴史は古く、明治22年(1889)に当時の甲武鉄道(現中央線)の新宿-立川
間の開通とともに始まります。その後現在に至るまでの沿線開発や中央線の延伸、南
武線、青梅線、多摩モノレールの乗り入れにより発展し、平成22年度の1日当たりの平
均乗車人員は約157,000人で、JR東日本管内では第15位、八王子支社管内では第1位で、
東京都の中でも23区外の駅では最多となっています
12)
。また、「かいじ」や「あずさ」
などの特急列車は立川駅が新宿以西で最初の停車駅となっています。
このような利用客の増加に伴う駅の混雑を解消するため、JR東日本は「立川駅ステ
ーションルネッサンス」として、自由通路の改修
などの大規模な駅舎改良工事を平成17年から20
年にかけて行いました。しかし、駅利用者数に改
良工事の効果が追い付かず、駅構内の一部で混雑
が続いたため、JR東日本や立川市は平成27年度
の完成を目指して新南北通路の建設を計画する
など、駅周辺は現在も進化を遂げています。
(2)周辺の街並み
1)
駅周辺は日本でも有数の商業地として発展しており、吉祥寺、町田、八王子と合わせ
て多摩地域の4大商業地の一画をなしています。北口周辺は中・高層のビル街で、多摩
都市モノレールの立川北駅に通じ、南口も北口同様各種ビル、公共施設が集まり飲食店
を中心に商店が数多く立ち並んでいます。
(3)立川断層
14)
立川市は武蔵野台地の西南部に位置しています。この
台地は青梅市付近を頂点として西から東へ扇形に緩やか
に傾斜しており、上位より武蔵野面、立川面、青柳面の
3つの段丘に区分されます。市域の大部分は台地が占め
ており、市の南端部を流れる多摩川沿いに低地が狭く分
布しています。立川市の基盤は上総層群で、武蔵野面、
立川面などの段丘は段丘礫層からなり、その上を関東ロ
ーム層が覆っています。また立川・国立両市を横切って
立川断層が走っています。立川断層は武蔵野台地の西部
を北西から南東へ横切る断層で活断層とされています。
写真21 立川駅東改札
図11 立川断層帯
15)
(図中の赤線部分を
中央線が通っています)