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過去に神田川は、台風や集中豪雨により、毎年のように浸水被害などの水害を発生
させていました。その後、護岸整備、分水路整備、調節池整備とハード面での対応に
より治水安全率は大幅に向上しました。現在、懸念されるのは、近年増加傾向にある
記録的な集中豪雨です。下図は、平成12年の東海豪雨(総雨量589mm、時間最大雨量
114mm)を想定して作られた「洪水ハザードマップ」です。
図12 千代田区洪水ハザードマップ
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自然災害として、最も顕著な被害が想定されるのは巨大地震です。東京都は「東京湾
北部地震」と「多摩直下地震」の2つの地震を想定しています。地震発生により、区東
部に分布する沖積低地での液状化の発生が予想され(図13)、被害は、斜面崩壊、建築
物の倒壊・火災、ライフライン(上
下水道、電力、ガス、通信)不通な
どが想定されていますが、千代田区
は東京都の調査により、区内の建築
物は、耐震不燃化が進んでおり、地
震が起こっても延焼火災の危険が少
ない安全な地域であると認められて
います。それにより、区内全域を広
域的な避難を必要としない「地区
図13 液状化の発生可能性が高い地域
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