12 最近では、「事業の継続」という観点から、事業所が中心となる防災対策が見直され てきています。企業が本社を多く構え、いわば日本のビジネスの中心とも言える港区で は、この状況を鑑み、区内の事業所が、次の3つの防災の基本に加えて「事業の継続」 を追加して検討することにより、防災体制をより一層充実強化できるように事業所向け 防災マニュアル『Never Too Late』(図12参照)を作成しています。 <防災の基本> 「自分の身は自分で守る」という地震対策の基本を認識すること ○ 小売業やサービス業等においては顧客の安全も従業員の安全と同様に配慮すること ○ 地域社会の一員であることを自覚し、地域の人々や地域の防災組織と相互連携すること このマニュアルの基本的な考え方を「学ぶに遅すぎることはない(Never too late)」と して、企業により温度差がある防災対策をより浸透させるべく、幾つかの工夫がされて いるのがこの冊子の大きな特徴です。 対策は、一から十までを一度にや らなければならないものではなく、 できるところから手をつけて、少し ずつ積み重ねていくものです。そこ で、次のようなマークを付けて、 必ずやる対策 やった方がいい対策 やってください! できればやってほしい! 対策の優先順位がひと目で分かるよ うに工夫しています。また、必ずやる 対策は、優先度が高くあまりお金のか からない対策にまとめています。 この冊子は、そんな工夫が随所に 施され、事業所の防災レベルの向上 に一役買っています。 気づいた時にすぐ始めること! これが最大の防災対策なのです。 港 区 今すぐ始める事業所の地震対策 港区事業所向け防災マニュアル 図12 港区の事業所向け防災マニュアル 『Never Too Late』 15)