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図17 世界における主要6ヶ国の一次エネルギー消費量構成比(2011年)
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3.天然ガスの活用と都市生活
3-1 天然ガスの活用
21世紀の世界における主要6ヶ国(中国、アメリカ、ロシア、インド、日本、カナダ)
の一次エネルギー消費量構成比は、平成23年(2011)では図17のように示されており、
世界全体では一次エネルギー供給の87%を化石燃料(石油33%、天然ガス24%、石炭
30%)に依存しています。一次エネルギーとは石炭や石油、天然ガス、水力などのよ
うに自然界にあるままの形状で得られるエネルギーのことをいいます。これに対して、
ガソリンや電気など使いやすく加工されたエネルギーを二次エネルギーといいます。
日本は、世界の21%の石油を消費するアメリカ、12%の石油を消費する中国に次い
で5%を消費し、石油の依存度が高い国です。また、我が国の一次エネルギー消費構成
比は、化石燃料消費が8割強(石油42%、天然ガス20%、石炭25%)となっており、化
石燃料の中では燃焼時に排出する単位熱量当たりの二酸化炭素CO
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の排出量が比較的少
ない天然ガスの利用が世界平均レベルの8割程度です。
平成9年(1997)12月に、京都において気候変動枠組条約の第3回締約国会議(COP3、
京都会議)が開催され、地球温暖化問題に対応するため、我が国を含む先進国間で温室
効果ガス排出削減に向けた目標が設定されました。天然ガスは、特に地球温暖化問題に
貢献できるエネルギー源として注目されるようになりました。