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4-3 千代田区・神田地区
(1)御茶ノ水ソラシティ
御茶ノ水ソラシティは、JR御茶ノ水駅前に建設された地上23階の超高層オフィス棟
と都市広場で構成される高さ約110mの超高層複合施設です。写真6に建物外観を、表
7に建物の概要を、図8に構造計画概要図を示します。
写真6 建物外観
10)
図8 構造計画概要図
10)
表7 御茶ノ水ソラシティの概要
名 称 用 途 階 数
高さ
m
構造物基礎位置
基礎形式 下端深度GL-m 支持層
御茶ノ水ソラシティ オフィス・店舗等
塔屋2階
地上23階
地下2階
101.79 杭基礎 45
東京礫層
上総層群
(砂)
既存高層建物を解体して、より大規模な超高層建物へ建替えを行ったプロジェクト
「御茶ノ水ソラシティ」では、既存杭を多数再利用し、新築杭とともに支持する基礎形
式が採用されました。既存杭を再利用したのは、新築建物高層部の端部が地下鉄千代田
線と重なっていて、千代田線上下シールド線間の既存杭を解体して新築杭を施工するこ
とが困難だったからです。既存杭の本数は169本もありました(図9参照)。
なお、既存杭を再利用することができれば、工期・工費の縮減、環境負荷低減に繋が
りますが、既存杭の保有性能を調査して、適切に評価して設計に反映することが必要に
なりました。
杭の周面摩擦力は、東京層の粘性土層と砂質土層の互層部分で考慮し、杭先端は既存