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1.はじめに
今回の技術ノート第50号は、「東京の超高層建物の支持層と基礎形式」を紹介します。
技術ノートは、これまでに「超高層ビルの地質と基礎形式」(第2号)、「建築基礎工法
の変遷、その地質との基礎形式」(第6号)、「新東京都庁舎」(第10号)などで超高層
建物の支持層及び基礎形式を紹介してきましたが、第10号から26年経過しており、そ
の間に東京都内の新宿、池袋、虎ノ門、東京、新橋、晴海などでは再開発事業により超
高層建築物が次々と建設されています。超高層建築物が建設されている地域の支持層や
採用されている基礎形式について分かり易く紹介します。
1-1 超高層建物とは
どの程度の高さや階数の建築物を「超高層ビル」と呼ぶかについては、国際的にも日
本国内でも明確な定義はありません。超高層ビルという用語は、日本において初めて高
さ100mを超えたビルである霞が関ビルディング(高さ147m)に対して初めて用いら
れました。日本の建築基準法第20条第1号では高さが60mを超える建築物に対してそれ
以下のものと異なる構造の基準を設定しており、高さ60m以上の建築物が超高層建築と
呼ばれることがあります。また、他の書籍の例を挙げると、次のようになっています。
建築学用語辞典(出版 日本建築学会):15階程度以上の建築物
建築大辞典(出版 彰国社):15階以上の高さの建築物
広辞苑(出版 岩波書店):15階以上、または100m以上の高さの建築物
建物の15階は、大凡高60mにあたります。参考までに、欧米では高さ約150m(500ft)以
上の建築物は「skyscraper(スカイスクレイパー、摩天楼)」、300m ~ 1000m以下の
建築物は「supertall(スーパートール)」と呼ばれています。
1-2 超高層建物の意義
超高層建物は、巨大な需要能力を有するため、都市部の再開発事業計画においては超
高層建物(超高層ビル)が採用されることが多くなっています。
超高層ビルの建てられる条件としては、不動産価格が高い土地に事業者が建設しよう
とする際に、土地購入費や建築費などを含む投資資金回収のため多層の建築を設けて収
益を得ようとする事から結果的に超高層ビルになる場合や、限られた土地に大きな収容
力を確保する場合、土地や都市、国などのランドマーク(シンボル)として建設する場
合などが挙げられます。
超高層ビルは、現在ではその国や都市、企業の経済力や技術力を示す指標になってい
ます。また、高い意匠性を持つ超高層ビルは、その地域やビル建築主、ビルを使用する
テナントのイメージを向上させることもあります。